オーケストラ・ディマンシュ第13回演奏会


かいせつ

4つの海の間奏曲

 ブリテンの『ピーター・グライムズ』は、イギリスの小さな漁村で起こる悲しいできごとをえがいたオペラで す。この曲は、そのオペラから、さまざまな海の場面の間奏曲を集めた曲です。間奏曲とは、オペラの場面が変 わる時に演奏される音楽のことです。海のいろいろな様子が表されています。
夜明け
 さびれた漁港のある村の、静かな夜明けです。
日曜の朝
 日曜日の朝、村人たちが教会に集まってお祈りをしています。教会の鐘の音に混じって、海鳥の鳴き声も聞こえて来ます。
月光
 静かな夜、月の光が海の上に映っています。
あらし
 激しいあらしがやって来ました。この曲は、主人公のピーターの怒りやひとりぼっちの寂しさも表しています。

シベリウスの交響曲

 この曲は、特に決まった場面や人をあらわしたものではありませんが、皆さんはどんな風景が見えましたか?


変奏曲『なぞ』

 エルガーは、自分の身のまわりにいる人々を変奏曲(最初のメロディをいろいろと変えて作っていく曲)で表しました。曲の名前の「なぞ」は、それぞれの曲にイニシャルがついていたからですが、今ではどれが誰のことか、わかっています。皆さんも聴きながら、それぞれどんな人か想像してみて下さいね。
なぞ最初に、この曲の主題が演奏されます。
第1変奏C.A.E.エルガーの9才年上の優しい奥さん、キャロライン・アリス・エルガーです。
第2変奏H.D.S.-P.ピアノをひくことが好きだったヒュー・デヴィッド・ステュアート=パウエルが、いつもピアノでひいていた音階練習をあらわしています。
第3変奏R.B.T. お芝居が好きだったリチャード・バクスター・タウンゼントの、風変わりな声がファゴットで表現されます。
第4変奏W.M.B.活発できびきびとしたウィリアム・ミース・ベイカーが、ばたんと扉を閉めます。
第5変奏R.P.A.音楽好きな学者、リチャード・ペンローズ・アーノルドです。
第6変奏イゾベルエルガーにヴァイオリンを習っていた、イザベル・フィットンです。彼女はヴィオラを弾くようになったので、この曲もヴィオラがかつやくします。
第7変奏トロイト死ぬまでエルガーの親友だった建築家の、アーサー・トロイト・グリフィスです。
第8変奏W.N.古い家に住む、優雅なお嬢さま、ウィニフレッド・ノーベリーです。
第9変奏ニムロッドエルガーのよき相談相手、アウグスト・ヨハネス・イェーガーです。イェーガーという名字はドイツ語で“狩人”という意味なことから、聖書に出てくる狩の名人ニムロッドの名前が曲名になっています。イェーガーのとても誠実で物静かな人がらを表しています。
第10変奏ドラベルラモーツァルトのオペラの登場人物にちなんでエルガーがドラベルラと呼んでいた、ドーラ・ペニーです。
第11変奏G.R.S.教会のオルガン弾き、ジョージ・ロバートソン・シンクレアと彼の愛犬のブルドッグ、ダンをえがいたものです。ダンが河に飛び込む様子が見えるようです。
第12変奏B.G.N.エルガーと一緒に室内楽を楽しんだチェロ奏者、バジル・G・ネヴィンソンです。
第13変奏***オーストラリアへ船の旅に出ていたメアリー・リゴンです。
第14変奏E.D.U.これはイニシャルではなく、EDU(エドゥ=エドワードの愛称)、つまり、エルガー本人です。

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